私情 2026/04/23 Thu 鶴見中尉の話鶴見中尉には大きな愛があったと思う。優しい嘘をつかないと伝えられなかっただけで。愛国心と家族を愛する心は同居し得る。スパイなのに敵国の妻と娘を愛してしまったのは鶴見中尉が愛の人だから。それでも日本の軍人としての役目を忘れず、スパイ容疑で逮捕される際は妻子と決別する覚悟だったろう。だから鶴見中尉の建前上の目的「戦友達が眠る地を日本の領土として留めたい」「戦死した兵士の家族や戦争のせいで生活が乏しくなった人たちのために北海道で軍需産業を生み出して職を与える」は本心である。妻子への餞も本音ではあるが、建前を遂行する道すがらに済ませるものだと考えている。しかし、妻子のことは決して他人に打ち明けられるものではなく度々ぶり返しては消化しきれないものだった。その分アシリパさんを目の前に決壊した。最後は無意識下の悲怒が暴走していた。 鶴見劇場は最終的に鯉登少尉の不信感を買ってしまった。鶴見中尉自身に魅力が備わっているにも関わらず、優しい嘘に取り憑かれたのは偽りの自分で愛されたロシアでのことがあったからなのか。鶴見中尉は部下を愛していたし信頼もしていたと私は信じたい。部下が死亡した際、黒塗りになる表情。あの下は妻子の指の骨を諦めた瞬間と同じ顔をしていたと思う。月島軍曹と鯉登少尉がいるのに気づいていたのに妻子への思いを爆発させたのも彼らを信用していたから。尾形上等兵の本心を見抜いたのも彼をよく見ていたから。全部本当のことだったんだ。五稜郭での決戦を終えて死亡したと思われた鶴見中尉だったが、その後GHQとの交渉など日本を守るため暗躍していたことが描き下ろしで明かされた。彼は最後まで日本のために活動した。彼なりの散っていった戦友達への餞と部下達への罪滅ぼしなのではないだろうか。
鶴見中尉の話
鶴見劇場は最終的に鯉登少尉の不信感を買ってしまった。鶴見中尉自身に魅力が備わっているにも関わらず、優しい嘘に取り憑かれたのは偽りの自分で愛されたロシアでのことがあったからなのか。鶴見中尉は部下を愛していたし信頼もしていたと私は信じたい。部下が死亡した際、黒塗りになる表情。あの下は妻子の指の骨を諦めた瞬間と同じ顔をしていたと思う。月島軍曹と鯉登少尉がいるのに気づいていたのに妻子への思いを爆発させたのも彼らを信用していたから。尾形上等兵の本心を見抜いたのも彼をよく見ていたから。全部本当のことだったんだ。五稜郭での決戦を終えて死亡したと思われた鶴見中尉だったが、その後GHQとの交渉など日本を守るため暗躍していたことが描き下ろしで明かされた。彼は最後まで日本のために活動した。彼なりの散っていった戦友達への餞と部下達への罪滅ぼしなのではないだろうか。